今日の雑談は「旅先でブックオフに立ち寄ってみたら、思いがけず素敵な本との出会いが待っていた」。
まるでラノベのタイトルのようですが、まさにそんな話。
ブックオフグループホールディングスは、2023年5月時点で全国に800店を構える超有名古本屋さん。ほとんどの人が一度は足を運んだことがあるはず。
どこにでもあるのに、なぜわざわざ旅先、出先で立ち寄らにゃいかんのじゃと不可解に思うかもしれませんが、これが意外と楽しいんですよ。
旅先ブックオフの魅力
①未知との遭遇
たぶん、きっと、恐らく、未知の本と遭遇できるのが一番面白い。なぜ未知と遭遇できるかというと、迷子になるから。
どうしても普段は、生活圏が決まっているから同じブックオフ・同じ図書館・同じ本屋に行かざるを得ません。
そして、いつもの場所は迷子になりにくいんです。だって、ある程度館内のつくりを把握しているから。
ところが、知らないブックオフに行くと、お店のつくりが全然わからない。図書館や本屋だと、配置図があったりわかりやすくカテゴライズされていたりと、そこまで困ることはないのに…。
こういうワゴンセールも惹かれるんだよなぁ…
ブックオフはね、雑多なのよ、とにかく。通路は狭めで本は多くて、店によって種類もバラバラ。棚の配置も価格もバラバラ。それがいいのよ。
「えぇー?どこに何の本があるの?」などと困りながら、目のついた棚を眺めていると、ふいに面白そうな本と邂逅することがある。
そんな瞬間はたまらなく嬉しい。目を開いて、鼻息を荒くして本を手に取ってしまう。なぜだか棚の中でその本だけ輝いて見える。
②マンネリ解消
迷子になると普段立ち寄らないジャンルの棚に遭遇することもある。地元のブックオフなら、そこまで興味の湧かない棚も、初めましてブックオフでは目に入ってくる。
「おおー、こんな面白そうな本あるんだ」
運よく、そう思えたらマンネリ解消の成功でぃ。
意味もなく参考書コーナーに行くのも楽しいよ。
あんまり合わないかな…とか、ちょっと難しそうで…とか感じる棚にこそ自分の求める本がかくれんぼしていることもある。
ちなみに余談だが、私は「ブックオフの18禁コーナーで熟考するおじいさんウォッチング」という新たなブックオフの楽しみを発掘してしまった。
③ド・ローカルな本と出会える
「奈良県人あるある」「埼玉の歴史」「青森の民話」etc…
その土地ならではの本が集まりやすいのもブックオフの面白さ。図書館に行けばもっと専用のコーナーが用意してあるんだろうけど、そこまでの熱量はない。
ブックオフに行けば、地元っぽい本がミチッと集められたコーナーがよくあるので、棚にある本をパラパラとめくると、これもまた面白い。
個人的に置いてあると、つい買いたくなるのがレトロ地元本だ。↓
もう閉店してしまったお店も多いが、紹介の仕方やイラストのタッチにレトロ感があって、読み物として面白い。そして地元の人が書いているから、愛にあふれていて、ほっこりする。
ローカル本を読んでから街ブラするのも楽しいよ。
④地元に帰ってから発見が生まれる
①~③のいずれかの体験をして地元のブックオフに再度行ってみよう。運がよければ、地元のブックオフも彩りが増すはず。
「今まで何でこの棚をじっくり見ていなかったんだろうなぁ…」
などと思えたらラッキーである。
とまあ、旅先ブックオフの魅力を語ってみたものの、①~③の体験が必ずできるわけではない。期待はほどほどに、暇つぶし感覚で行ってみるといいかもしれない。
10分だけでも立ち寄ると面白いかも
最近は極力スムーズに目的地にたどり着けるよう、マップ機能も充実しているし、無駄が排除されて利便性の高い環境に慣れてしまっている気もする。
せっかく出かけたんだから人気店や名所に行きたいという気持ちもわからなくはないが、私はあえて、何が出るかわからないブックオフというダンジョンをさまよってみるのも楽しいよ、と勧めたくなる。
この雑談を読んだ方が、何かの気の迷いで旅先ブックオフをやってくれたら嬉しい。